白井晟一空間読解


書 評

『新建築』((株)新建築社) 2003. 7
 都市再生政策が声高に謳われる中、サスティナブル・官民提携型開発・市民参加など都市論にも流行言葉があるものの、それらの言葉は実態に促して語られていないことを筆者は指摘する。海外の都市計画、旧建設省や茨城県での都市計画・住宅政策など日本の近代都市をリードしてきた筆者は、成長の時代を終え成熟へと向かう都市への提案を本書で行っている。人口問題、社会・産業構造の変化に伴う法律や政策転換など根本的な課題と共に「未来に向かって企てる意志」の必要性を説いている。
(A)