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 木と日本人


 木の系譜と生かし方

sirakaba


書 評



『民家』(日本民家再生リサイクル協会) 2001.9
 まえがきに「人と木の長いつきあいの中から挿話を拾い、広い範囲の話題を提供しようと試みた」とある。私たちは日頃木を見るとき、建材として、木目のデザインとして、環境やエコロジーの問題として…など、ある目的についての側面から「木」を見てきた。この本は名称の由来、種としての源流、建材としての特徴、生物学的な寿命、生活用品としての利用、各国の歴史的な認識の相違などについて様々な側面から言及している。
 私たちが民家を体験(生活、見学、設計、施工)するとき、なにげなくケヤキの大黒柱、ヒノキの柱、マツの丸太梁などと言っているが、適材適所に様々な木が使い分けられている理由について「なぜ」と感じたことはないだろうか。その木の特性、気候風土、歴史・文化などを反映していることはもちろんだが、木にもいろいろな境遇があり、民族や宗教、神話なども影響を与えている。同じ木でも、それぞれに理解のされ方が異なるのは興味深いことだ。
(神奈川県・友の会会員 麓貴之)





まえがき
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