図説やさしい建築計画


まえがき


本書の目的

・本書は、これから建築計画学を学ぶ人のための教科書である。

・専門学校や大学の教科書としての使用を想定したが、一人で学習することもできるよう配慮した。

・建築設計演習において最低限必要となる計画上の知識、さらには、建築士学科試験に対応できる知識を網羅できるように内容を設定した。

・できるだけわかりやすい教科書とするため、次のような方法をとった。
 知識を羅列するのではなく、各知識の重要度を示し、同時にその学習方法を提示することに重点を置いた。
 したがって、辞書のような教科書ではなく、ノートのような教科書作りを目指した。
 重要な事項については、各節のページ構成の前半に載せるとともに、太字、アンダーラインなどで一目でわかるようにした。
 専門的すぎる内容については、初学者が学習するうえで逆に負担となるので、意識的に除外した。
 ただし、専門的であってもある程度、知っておくべき内容や、本文に関連する興味深い事柄については、 プラスαのコーナーを設けて適宜紹介した。
 説明の文章は、原則として単文の箇条書きとした。
 専門用語以外については、できるだけ平易な文、平易な言葉の使用を心掛けた。
 個々の内容は、必ず各ページあるいは見開き2ページの中で完結するようにした。
 「2章 各種建築物の計画」については、どの節からも学習できる構成とした。
 建築士学科試験による問題演習を付し、知識の定着を図った。

・本書の内容だけで、建築計画のすべてを学ぶことはできない。その広がり、奥深さについては、各節の最後にコラムを設けたので、ここで感じてもらえればと思う。

・また、自主学習テーマを付したので、これを調べることで理解を深めていただきたい。

2011年夏  著 者